ある時、私は東京都内の魚市場を視察に訪れました。
魚市場では魚の鮮度を保つため、日々多くの発泡スチロール容器(魚箱)が使用されています。
当時は、さまざまな大きさの発泡スチロール容器がある中で、大型の容器は外国産のものばかりでした。

私は「なぜ国産の大型発泡スチロール容器がないのだろう?我々で作ってみてはどうだろうか」と考えました。
同時に、「社内にある成型機の能力を最大限に活用し、これまでにない大きさの製品を作ってみたい」という技術者としての好奇心も重なり、
新製品開発への挑戦心が高まっていきました。

まず、発泡倍率は一般的な魚箱のような60倍ではなく、30倍で製作する。
さらに肉厚も増やし、強度と保冷能力を高めた今までにない物を作ろうという計画を立てました。
そして、製造が難しい製品を造ることができる技術力を駆使して製品開発に取り組みました。

こうして誕生したのが、現在カルックスで最大サイズの製品である「KC-150」です。

当初はどの位の需要が見込めるか分からず、半ば賭けのような形での製品開発でした。

現在、KC-150は魚箱用に留まらず、輸出業者様、大手製薬会社様、大手電子機器メーカー様、児童・福祉施設様、配管工事業者様、食品製造業者様など、さまざまな分野でご利用いただいております。