2024年10月23日から25日に開催された「東京国際包装展」に行ってきました。
展示会の全体的な印象として、紙製品関連の企業が目立っていたことが挙げられます。
出展企業の約7割が紙製品に関係する企業で、特にサステナビリティや環境負荷軽減をテーマにしたブースが多く見られました。
昨今特に環境への配慮が強く求められる中、紙製品は従来のプラスチックに代わるより環境負荷の少ない素材として注目を集めており、
より高機能な製品の登場や技術革新も進んでいる印象を受けました。
この動向から、紙製品関連の企業が包装業界で一歩進んだ展開を見せていると実感しました。
これに対し、発泡スチロールなどプラスチック関連の企業は比較的少数であり、
業界全体として紙製品が優位に立っていることが強く感じられました。
一方で、発泡スチロールなどのプラスチック製品は、徐々に需要が減少しているように見受けられますが、
その存在が完全に消えるわけではないとも感じました。
実際、発泡スチロールには依然として強い需要が存在しており、
特定の分野では他の素材では代替が難しい役割を果たしています。
たとえば、断熱性や衝撃吸収性に優れた特性があり、防湿性もあるため、
厳格な温度管理が求められる医薬品・試薬品の輸送や、精密機械製品の保護材などには欠かせない素材です。
こうした「発泡スチロールでなければならない」分野におけるニーズをしっかり見極め、
それに応じた製品の提供を続けていくことが、今後ますます重要になると感じました。
今回の展示会を通じて、包装業界が急速に変化している中で、発泡スチロールが果たすべき役割を再確認し、
今後の製品開発や市場展開に活かしていく必要性を強く認識しました。