【Ⅰ】新規受注品(特注品・オーダーメイド・専用型)の製作までの流れ

1.御客様の要望について打ち合わせ

(1)包装材の場合

・図面を確認し発泡スチロールで成型できる形状か確認。
・製品形状や製作ロット等から金型の種類を打ち合わせ。
・製品倍率や使用原料を確認し御見積り。

(2)発泡スチロール容器の場合

・中身が冷凍品(アイスクリーム等)か冷蔵品(生鮮食品等)かを確認。
・製品サイズ・使用原料(白・着色・倍率等を検討)・生産ロット確認
・製品サイズ・ロットにより金型の種類を打ち合わせ。
・概要の製品図面作成・御見積り

2.御見積り後の再打ち合わせ(詳細の煮詰め)

御見積り金額を御了承頂き、製作に入る前に再度詳細について打ち合わせします。発泡スチロール容器の場合は正式な製品図面のご承認を頂きます。

3.金型の作成

金型は弊社で厳選した、技術力が有り丁寧な金型を作るメーカーに発注します。
(安い金型は仕上げが雑で良い発泡スチロール製品が作れません)
金型製作期間は形状等によりますが、概ね1ヶ月~50日程度

4.製品の試作

・金型が出来上がると製品の試作を行い、図面通りに製品が出来ているか確認
・相違があった場合は金型を修正します。(修正後に再度試作を行います)

5.製品の量産開始(正式受注から概ね2ヶ月後を目安とします)

・試作品を御客様に御承認を頂いてから量産を行います。

6.成型できる製品サイズについて

製品の製造には機械や金型の構造の関係で成型できるサイズに制限があります。また金型の製品取り数にも最大数の制約があります。
1)最大成型サイズ(外寸W×D×H)は1200×1000×430mm
2)最小成形サイズ(外寸W×D×H)は概ね100×50×10mm
※詳細はお打ち合せによります。

【Ⅱ】特注品の金型について

1.金型は資産扱いとなります(法定償却2年)

金型の所有権は御客様で、弊社では金型の預かり証を発行いたします。

2.金型の耐用年数

金型の耐用年数は使用度合い(生産量)で大きく変わります。
・金型表面には樹脂の焼き付き防止としてテフロン加工が施されていますが、使用原料の倍率や製品形状で徐々にテフロンが摩滅し、再加工が必要です。
・発泡スチロール成形の金型には「コアベント」と呼ぶ蒸気やエアーを出すパーツが組まれていますが長期間の成形で樹脂がコアベントの溝や穴に付着し塞いでしまいます。コアベントの状態が酷くなると全て交換します。
・金型は成形時に凹凸をかみ合わせますが、長期間の使用で嵌合部が摩滅します。

上記のように金型に不具合が発生した場合はオーバーホールを行います。(オーバーホールが出来るのは一般的に2~3回程度です。)

金型の年間使用日数が稼働日の半分以上(概ね150日)の場合では3年前後でオーバーホールが必要となります。逆に年間の金型使用日数が数日~2週間程度の場合では10年以上メンテナンスが不要の事も有ります。弊社での一番古い金型はオーバーホールとメンテナンスをしっかり行う事で、30年以上前の金型が現役で稼働しています。(生産量は少ないです)

3.上記はあくまでも目安です。

発泡スチロール製品の「製品形状・発泡倍率・使用原料・生産ロット等」により耐用年数やお預かり期間は可変致します。詳細につきましてはお打ち合せが必要となります。

4.金型の預かりについて

弊社で製造している間は、弊社の責任で金型を預かり保管いたします。受注が1年以上無い場合は翌年から金型の保管料を頂きます。

5.金型の返却・廃棄について

利用しなくなった金型は原則として御客様に返却(送料は御客様負担)します。ご依頼があれば弊社にて廃棄物として処分することも可能です。この場合は金型預かり証に返却・廃棄の書類を作成して記録に残します。