ドライアイス保冷テスト(コロナウィルスのワクチン保冷容器としての実証試験)

コロナウィルスのワクチンを保管するには、-70℃以下の極低温管理が必要であるため、発泡スチロール容器とドライアイスで保冷が可能であるかの実験を行った。使用する発泡スチロール容器は当社の製品からピックアップし、発泡倍率・断熱材の肉厚などを比較できるようにサンプリングしてテストした結果を下記のグラフにしました。

1.使用する発泡スチロール容器

ドライアイス保冷テスト
写真右から商品の詳細を説明します。
 (1) KDI-20 (外寸410×370×425mm 内寸270×270×270mm)
    (20倍 青  肉厚50mm 内容量約19.5㍑)

 (2) KDI-20 (外寸410×370×425mm 内寸270×270×270mm)
    (50倍 白  肉厚50mm 内容量約19.5㍑)

 (3) KA-230 (外寸398×338×286mm 内寸350×290×230mm)
    (50倍 白  肉厚24mm 内容量約23㍑)
  
ドライアイスストッカーとして開発した「KDI-20」は20倍品と50倍品で、発泡倍率の差による性能の比較実験を行った『(1)と(2)の比較試験』
このテストは同じ倍率(50倍)で肉厚が50mmと24mmという断熱材の厚みによる性能差の比較実験とした。 『(2)と(3)の比較試験』

2.試験方法

温度測定器が直接ドライアイスに触れないように発泡スチロールで下駄を履かせ、空間を保持するために金属製のかごに入れ、その周囲を固形型のドライアイスで覆う。ドライアイスの投入量は約15kgとする

ドライアイス保冷テスト

ドライアイス保冷テスト

ドライアイス保冷テスト

ドライアイス保冷テスト

ドライアイス保冷テスト

3.試験結果

ドライアイス保冷テスト

4.考 察

魚箱的容器(一般的には60倍で肉厚は20~30mm程度)に近い当社の「KA-230」では、アイスクリームのように-20℃程度の保冷であれば問題ないが、極低温状態を保持することは出来なかった。魚箱のように倍率が高く肉厚の薄い発泡スチロール容器では極低温の保冷が出来ないことが分かりました。

KDI-20では、倍率20倍の場合、-70℃を88時間キープすることが出来たが、倍率50倍では60時間であった。一般的に発泡スチロールは20~30倍位が一番断熱性に優れており、この事を実証する事ができた。以上の結果から、弊社のKDI-20はコロナウィルスワクチンの保冷箱・保冷輸送箱として性能を有していることが証明されます。また、今回はドライアイス15kgでテストをしたが、投入できる量は20kgに増量できるので、保冷時間は更に延長可能である

※なお、この温度試験は弊社内での試験であり、性能を保証する物ではありません。